「文化遺産としてのモダニズム建築―DOCOMOMO100選展」 開催趣旨

21世紀を迎え、建築の世界においても、20世紀の近代建築(モダニズム建築)を見直そうとする大きな動きが始まっている。国際組織DOCOMOMO(=The Documentation and Conservation of buildings, sites and neighbourhoods of the Modern Movement) は、1988年にオランダで設立された「モダンムーブメントにかかわる建物や周辺環境の記録調査と保存を提唱する」国際組織であり、すでに世界40ヶ国を越える国や地域が参加している。その背景にあるのは、近代建築が無造作に取り壊されていくことへの危機感と、その意味を次の世代へ伝えたいという共通の思いである。こうして、2000年のブラジル大会では、それぞれの国から持ち寄られたおよそ500の代表的な近代建築が一冊の本にまとめられて発表された。

その際、日本で選定された20の建物を紹介しようと、その中の一つ「神奈川県立近代美術館」を会場に2000年に開催されたのが、「文化遺産としてのモダニズム建築―DOCOMOMO20選展」である。好評を博した展覧会は、その後、北九州、高崎、神戸、高岡へと巡回された。しかし、その一方で、多くの近代建築が今なお取り壊され続けている。こうした中で、日本建築学会DOCOMOMO対応ワーキンググループは、2003年、新たに80の近代建築を選定し、合計100のリストアップを終えた。

本展覧会は、その成果を受けて、100選の近代建築を広く社会に紹介するものである。より全国的な規模で選ばれたさまざまな建物のすがたを通して、日本の近代建築がもつかけがえのない意義を理解し、これからの建築や都市のあり方を深く考える機会となることを目的にしている。本展覧会によって、建築関係者はもとより、建築を志す若い学生や建築に関心をもつ一般の人々が、日本近代建築のもつ広がりと美しさを楽しく味わってもらえることを願っている。

また、本展覧会は、日本近代建築の遺産を世界に向けて発信することもテーマとし、国内および世界各地の巡回することも視野に入れ、そのことによって、DOCOMOMOの活動、ひいては、世界における建築文化理解への貢献を担おうとするものである。




『文化遺産としてのモダニズム建築―DOCOMOMO100選』展概要

概要

展覧会名称  :「文化遺産としてのモダニズム建築―DOCOMOMO100選」展

会 期    :2005年3月12日(土)〜5月8日(日)

会 場    :松下電工汐留ミュージアム(〒105-8301 東京都港区東新橋1-5-1)

主 催    :DOCOMOMO100選展実行委員会・松下電工 汐留ミュージアム

後援(予定) :文化庁・日本建築学会・日本建築家協会・DOCOMOMO International

        国際記念物遺跡委員会(ICOMOS)国内委員会・日本ユネスコ協会・新建築社・国際交流基金

協 賛    :各種財団、企業などから受ける予定。尚、[社]企業メセナ協議会認定も申請の予定



展示作品

DOCOMOMO100選の現状を紹介するカラー写真パネル、設計原図、模型、資料、年表、地図など。約300点

ビデオによる、ドコモモと数点の建築の紹介

DOCOMOMO Japanの活動報告



カタログ

新建築社「JA」特装版・展示内容の紹介と解説や論文。英文併記。(発行、発売新建築社)



シンポジウム等

会期内に汐留ミュージアムホールにおいてシンポジウムを開催する。又会期中、見学会や会場においてギャラリートークを行う。



実行委員会

委員長:鈴木博之(東京大学教授・DOCOMOMO Japan代表)※

委 員:丹下健三(建築家・東京大学名誉教授

    菊竹清訓(建築家)

    槇 文彦(建築家)

    林 昌二(建築家・日建設計名誉顧問)

    阪田誠造(建築家・坂倉建築研究所最高顧問)

    磯崎 新(建築家)

    東 孝光(建築家・大阪大学名誉教授)

    黒川紀章(建築家)

    安藤忠雄(建築家・東京大学名誉教授)

    伊東豊雄(建築家)

    吉田鋼市(横浜国立大学教授)※

    藤岡洋保(東京工業大学教授・DOCOMOMO Japan事務局長)

    兼松紘一郎(建築家・兼松設計・日本建築学会ドコモモ対応WG主査)※

    吉田義男(新建築社会長)



実行委員会ワーキンググループ

    松隈 洋(京都工芸繊維大学助教授):キュレーター※

    鯵坂 徹(三菱地所設計):会場構成担当※

    大川三雄(日本大学助教授)※

    大澤秀雄(三菱地所設計)

    花田佳明(神戸芸術工科大学助教授)

    桐原武志(AALab)

    澤 一郎(幹設計)

    田原幸夫(JRE設計)※

    松隈 章(竹中工務店)

    山崎彰夫(日本設計)

    山名善之(東京理科大学専任講師)※

    渡邉研司(連建夫建築研究室)※

    大西伸一郎(建築家)

    木下壽子(東京大学大学院博士課程)※

    中原まり(ワシントンオクタゴンミュージアム)

    ケン・オオシマ(セインズベリーインスティテュート)



グラフィックデザイン

    寺山裕策(武蔵野美術大学教授)



実行委員会事務局

    〒160-0023 東京都新宿区西新宿4−17−13グリーンハイツ202

    (株)兼松設計内 Tel03-3376-9671 Fax03-3376-9713 e-mail : kk01-kad@kt.rim.or.jp

    事務局長 兼松紘一郎


    ※は日本建築学会ドコモモ対応WG委員