2006年度DOCOMOMO Japan 総会の報告
(DOCOMOMO Japan 副事務局長 渡邉研司)
2006年4月15日午後、東京八王子にある大学セミナーハウスでDOCOMOMO Japan 2006年度の総会が会員、一般を含めて約30人の出席のもと、開催されました。セミナーハウスは、ご存知のように2000年のDOCOMOMO Japanによる20件の選定建築物の一つです。しかし、昨年からその一部を取り壊し新しい宿泊施設の建設が進められ、今年3月にさくら館という施設が完成しております。現在、すでに宿泊施設は第1群と第2群と呼ばれる4人部屋の施設を残して、クラスター状の施設は取り壊されております。この事態を危惧し、また経過と現状を理解するために、総会前にミニ・シンポジウムを原設計者であるU研究室の三宅豊彦さんをお招きし、お話を伺いました。
当初U研究室は、現状のものを残すために、開発行為の申請を考えておりましたが、そのためには施工期間が申請を含めて2年ほどかかってしまうため、セミナーハウス側は建設期間を半年ほどとするため、敷地の分筆ということで工事を進めることを決め、そのため新築で建物をつくると、敷地がもつ容積率をオーバーするため、既存部分を壊すということになったわけです。しかも、最終的に設計を行ったのは、大和ハウスの下請けの設計業者であり、何の変哲もないRC造の建物の姿は、当初の大学セミナーハウスの思想が継承されているとはいえないことは明らかです。たとえ時代が経ったとしてもかわらぬ思想というものがあるはずで、それが何であったのかということさえ、新しい施設の設計者は考えていないようです。ここには近代建築のみならず歴史的建築物の修復や保存を行なう際の問題点が含まれており、少なくともわれわれは原設計者、原建築に対してリスペクトする気持ちが必要であり、また、安易に歴史を捏造することは避けるべきだと考えます。三宅さんの話には、その気持ちが痛いほど現れており、われわれの心に響くものがありました。これを機会にもう一度保存する行為ならびに思想を考えるべきだと感じました。
その後行われた総会では、兼松紘一郎氏が進行役で、以下のことが報告と審議が行われました。その中で、2008年日本で国際大会の開催を立候補することが決議されました。
鈴木会長の挨拶 議事進行役 兼松紘一郎
報告事項
・ 活動報告(鈴木会長)
100選展(シンポジウム・見学会・ギャラリートークなど)
体育施設+2006年度14件、合計15件(学会対応WGとの連携)
選定プレートを渡す(日向邸、京都会館、上遠野邸)
要望書提出(4/8 呉羽中学・一旦は解体延期したがこわされた
7/26 東京・大坂中郵
10/20 三井高井戸運動公園クラブハウス建物
3/26 中銀カプセルタワー(学会提出のサポートも)
<文化学院は4/3 2006年度>
そのほか存続が危ういものあり
日土小シンポ(学会) 状況報告とともに
巡回展 名古屋工業大学 9月より大坂市住まいのミュージアム
<海外巡回も簡単に>
・ 外国(保存要請及び要請を受けて提出など)藤岡先生
・ 会報発行など(渡邉・桐原)
審議事項他
・ 会計報告(桐原)
・ 新役員承認(兼松)
・ 活動計画
会員状況(メンバー構成など・渡邉)
会費の件(渡邉)
2006年度の選定、HP、見学会など (兼松・倉方他)
・ トルコ大会のお知らせ
・ 国際大会立候補の件(鈴木・渡邉)
・ 今後の活動についての意見交換・選定プレート設置活動など
<学会大会シンポジウムなど>
・ 参加者の自己紹介