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新時代の建築記録と伝達手法~旧熊本逓信病院アーカイブス

2019年02月14日

DOCOMOMO Japan 主催イベントのお知らせです。

かつて熊本市内には2つのDOCOMOMO選定建築が存在しました。旧熊本貯金支局(熊本市役所花畑町別館)と旧熊本逓信病院です。しかし残念なことに一昨年、両方とも解体されました。
 旧熊本逓信病院については解体直前にDOCOMOMO Japan 主催の見学会が開催され、その直後に建物管理者のNTTファシリティーズと共同で建築調査を実施しました。
 皮肉ではありますが、建築記録において「解体」は千載一遇のチャンスとなります。病院建築においては、手術室など普段は部外者の立ち入りが厳しく制限される空間も調査可能になり、床下、天井裏、設備配管、構造躯体断面などの詳細も確認できるからです。
 従来の建築記録は書籍(紙媒体)の形で報告されることが多かったのですが、今回の旧熊本逓信病院調査報告ではCDに収められた「データ」の形で提供されることになりました。それは大量の図面や文献記録、写真、動画の収録を可能にしたのです。
 モダンムーヴメントの建築には特に言えることですが、建築空間を説明するときに写真や図面だけでは伝わりにくく、動画は非常に有効な伝達手段となります。またドローン技術の発達は空撮をより身近なものにしました。3Dスキャナー技術は2次元図面を超越した建築再現性を獲得しています。
 本シンポジウムではこうした背景から誕生した新時代の建築記録「旧熊本逓信病院アーカイブス」について解説を行いたいと思います。

日時;平成31年3月9日(土)13:30開場、14:00~16:30
場所;熊本県伝統工芸館(設計:菊竹清訓)★クルマでのご来場は出来ません
会費;資料代1000円(学生・DOCOMOMO Japan 会員500円・当日受付でお支払いください)
定員;50名
申込方法;資料等準備のため、事前申し込みが必要になります。件名は「旧熊本逓信病院アーカイブスシンポジウム申し込み」とし、御氏名、メールアドレス、会員種別をご記入の上、3月4日までにDOCOMOMO Japan 事務局docomomo.jp@gmail.com へ電子メールにてお申し込みください。3日以内に返信いたします。

プログラム
1.開会の言葉
2.緯説明 山元 徹也(株式会社NTTファシリティーズ)
3.熊本逓信病院アーカイブスの概要 横田 昌幸(株式会社NTTファシリティーズ)
4.3Dスキャナ- デジタル時代の有用性 下田中 龍宏(日比谷総合設備株式会社)
休憩
5.市民視点の建築記録 ニシモトシオリ(熊本ビル部)
6.逓信の建築記録 吉岡 康浩(株式会社NTTファシリティーズ)
7.熊本逓信病院の意匠的特徴 大宮司 勝弘(一般社団法人DOCOMOMO Japan理事、東京家政学院大学)
8.質疑応答
主催:一般社団法人DOCOMOMO Japan
協力:株式会社NTTファシリティーズ、日比谷総合設備株式会社、けんちく寿プロジェクト

DOCOMOMO Japan 事務局